会社の人格をつくる

Bonds Investment Group

ベンチャーキャピタルのリブランディング

強い「個」が集まる組織には、大きな成果を発揮するポテンシャルがありますが、結束力という点では少し弱い。組織としての強い人格を確立することで、個性的なメンバーをひとつにします。
個性的であるがゆえの悩み

「Bonds Investment Group(旧:オプトベンチャーズ)」は、スタートアップへの投資支援を行う少数精鋭のベンチャーキャピタル。各個人が裁量権を持って自由に働くカルチャーが根付く会社です。その反面、メンバー同士で会社について議論することには慣れておらず、会社のイメージが外部に伝わっていないという課題がありました。
社名と変更とリブランディングの依頼から始まったこのプロジェクト。まずは、自分たちの「らしさ」を言語化することから着手しました。

メンバーが全員集合した最初のワークショップは「あなたの会社を動物に例えると?」「本当はどんな動物になりたいか?」などという、セルフイメージに関する質問を投げかけるアイスブレイクからスタート。動物の名前には、ワシやゾウといった力強いイメージのある動物があがります。見えてきたのは「冷静かつ大胆」「大きな志」「助け合う」などの強みです。

 

「誇り」と「嫌い」を掘り下げる

会社の人格を考えるうえで大切な要素のひとつが、「自分たちが何に誇りを持っているか」。ワークショップ実施後は、メンバーが大切にしていることを一人づつインタビューを実施しました。

「これまでで最も誇れる仕事は何か?」「どんなときにやりがいを感じるか?」という質問を掘り下げると、ある共通点が浮かび上がってきます。投資メンバーのほとんどは、自身で事業をつくった経験を語り始めたのです。

次に行ったのは、メンバーを集めて「これまで、どんな経営者に投資したか、もしくはしなかったか」( DO’s/DONT’s )という議論です。検討したけれど、最終的に投資しないと判断した企業の経営者の特徴を挙げていくと、ここにも共通点が浮かび上がります。
「しなかった」という選択には、「らしさ」がより濃く表れていました表れていました。

共通点を言語化する 

これらのヒアリングから、自分たちの哲学を言語化していきます。最終的に決まったのは「誠実か」「大義があるか」「創造的か」の3つです。哲学に加え「社会課題を解決する」「投資家ではなく事業家であるというマインド」を基軸にし、新社名やコーポレートロゴ、ミッション、バリューを組み立てます。

新社名を考えるにあたっては、プロジェクトメンバー全員で100個以上の案を出しました。最終的に決まった社名は「Bonds Investment Group」。Bondsは「絆」を意味します。

ロゴは「誠実さ」「ブレない」「冷静かつ大胆」といったキーワードから、30パターンをスタディ。書体は、パリのシャルル・ド・ゴール空港のサインとして誕生した「フルティガー」を採用しました。

ロゴのスタディ
最終的に採用されたロゴ
日々の行動まで落とし込む

ミッションは、「ともに、挑戦する。ともに、創造する。」に決まりました。

しかし、ありたい姿を的確に言語化できても、それだけでは意味がありません。言っていることとやっていること。このふたつが一致することが大切です。

そこで、ミッションを体現する活動としての「ブランドアクション」や、社内にミッションを浸透させるための「リチュアル(=習慣・儀式)」についても議論を重ね、実際の投資方針から、投資委員会での議論の進め方までを考えました。

会社名、ロゴ、ミッション、ウェブサイトの作成に終わらず、投資哲学や指針までを包括的にデザインすることで、言語化した「らしさ」が行動につながる仕組みをデザインしています。

https://bonds-ig.com/ https://note.com/kesikijp/n/nf6256f2e4ba8
  • Creiative Direction/Design : KESIKI
  • Web design : Multiples

学び

ただ美しく形を整えることは「デザイン」ではない、と考えています。その意味でプロジェクトの一番の成果物は、クールなロゴや美しい言葉のデザインではなく、メンバー一人ひとりが、互いの想いの深い部分を知ることができたことです。会社の主役であるメンバーの共通点をじっくり言葉化していったことで、改めて会社としてのひとつの「人格」が生まれました。

さらに詳しいプロジェクトストーリーはこちら

Share