- Question
- どうすれば、自ら探求し、問いをたてて解決方法を生み出す中高生を、デザイン思考をわかりやすく伝えるプログラムを通して増やすことができるだろうか?
- Outcome
-
経済産業省が始めた教育プログラム「STEAM Library」の一部として、生活に身近な「水」をテーマにした探究型のオンライン授業を担当。教育委員会と連携しながら小中学校での授業での展開を予定。
生徒、教員、研究者、企業人などが交わった双方向的な学習の場として、3年前にスタートした経済産業省の「STEAM Library」。
STEAMは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(人文社会・芸術・デザイン)、Mathematics(数学)の頭文字を取った言葉。学びのSTEAM化は、正解を覚えるのではなく、創造性を育むことを重視した、未来の教育指針のひとつです。
小学校〜高校までの学校現場で活用したり、子どもたちもいつでもどこでも学べる教材として、オンライン上で配信しています。
この「STEAM Library」の教育プログラムを担当するクリエイティブ会社Barbara Poolと、デザイン思考を用いたプログラムを一コマの授業としてデザインしました。
子供の主体性が問われるようになり、ワークショップ形式の探究型授業は、学校教育でも取り入れられています。しかし実際には、教員が指導の方法がわからず困っているという課題もあることがわかりました。
そこで今回の授業では、思考法そのものにも着目。「デザイン思考」の枠組みを、教育プログラムへ落とし込むことで指導者がそれぞれの言葉で児童に教えられる仕組みを考えました。
また、授業を通してプロセスを体感できるということも重視。アイデアを自らプロトタイピングするところまで含め、プロセスと実践のバランスを重視しました。
完成したのは、動画を見ながらワークシートを使って、「水」に対する問題を解決するアイデアを考える実践型のプログラム。
創造性を育む未来の教育実証プログラムとして、教育委員会と連携し、小中学校での授業での展開も予定されています。
- Creative Direction : KESIKI
学び
企業でよく行うデザイン思考のワークショップを、指導者や生徒向けに翻訳するというのが今回のプロジェクトのポイントでした。よりシンプルに伝える方法を考えることは、改めてデザイン思考の本質と向き合う貴重な機会でした。