- Question
- どうすれば、荒井建設のメンバーを中心に、一人ひとりが「かっこいい」と思える企業に変わっていけるだろうか。
- Outcome
- 歴史や思いを紐解きながら、自分たちが誇りを持てるようなロゴやバリューを策定。それをきっかけに「かっこいい」を体現するため、社員が自律的に様々な取り組む空気が生まれた。
きつい、汚い、危険の「3K」と呼ばれる建設業界。そのイメージを変え、感動があり、希望があり、矜持を持てる新しい「3K」のある業界として子どもが将来に誇れるかっこいい会社になりたい。
2022年に創業129周年を迎えた北海道の建設会社、荒井建設とのプロジェクトはそんな思いを起点に始まりました。
会社の空気を変える上で大切なのは、中の人の熱量。KESIKIはあくまで伴走者の姿勢で、プロジェクトメンバーの行動を後押ししたり、問いを投げかけたりしながら進めていきました。
まずは、チームの名前をつけるところからプロジェクトはスタート。メンバーから募集し、「AMI」という名前をつけることに。「荒井の未来」、ひっくり返すと「I AM」、逆から読むと「いま」と読めることから、プロジェクトを自分ごと化しながら今に向き合い、未来をつくっていこうという願いが込められました。
コアチームができた後は、かっこいい会社を体現するためのバリューを制作。複数回のワークショップを経て見つけた「らしさ」と起こしたい「変容」、二つの要素を合わせた6つのバリューが完成しました。
その裏では、KESIKIと「&Form」とともに、ロゴのデザインを進めていきました。
入念なリサーチを経て、でき上がったのが荒井と旭川の頭文字「A」を形づくる3本線に、荒井建設・旭川市・街で暮らす人々の三者や建設の足場の意味を託したロゴです。
一人ひとりが荒井建設を引っ張っていき、その主体性や多様性を尊重する。そんな新しい荒井建設のあり方を表現するため、「A」に使われている3本線は自由に動かせる仕様になっており、社員が自分だけのロゴをつくることができます。


かっこいい会社を体現するために、社員が交流できるカフェを実験的に開いたり、HPの刷新も行いました。
HPを制作したのは、こちらも普段から仕事を共にしているMultiples。HPも可変するロゴをコアとして制作。
AMI+というサブチームが結成され、ユニフォームや働く空間のリデザイン、働き方の見直し、中長期の経営計画づくり、などのプロジェクトが自発的に動き出しています。


学び
デザインの真髄はプロセスの途中で考えたことや思いついたアイデアの可視化を通じ、メンバーのモチベーションを高めることにあると改めて感じました。また、デザインのスキルの有無に関わらず、何かを変えたいという意志があれば、自ずとクリエイティビティが現れていくと感じたプロジェクトでした。